さみしがりやのホットミルク
「んん……、」



ふっと目が覚めて、あたしはぱちぱち瞬きを繰り返した。

上半身をつっぷしていたベッドからからだを起こすと、そこは自分の部屋で。目をこすりながら、あたしは枕元の目覚まし時計を見る。



「4時……」



ってことは、帰ってきてから1時間近く居眠りしてしまったのか。

ぼーっと数秒間、時計を眺めて。

あたしはうーんと伸びをしてから、その場に立ち上がる。



『佳柄、今日はもう帰って休みなー?』

『ん、その方がいいよー。目も赤くなってるし』



さよちぃとはすみんには、そう言われて。結局、その後行くはずだった映画を中止して帰路についた。

洗面所の鏡を見てみると、泣いたことがひと目でわかってしまうくらい、ひどい顔をしている。



「どうしよ……」



オミくん、そろそろ帰ってきちゃうのに。

こんな顔、見せられないなあ。


……だって、すきなひと、だもん。

すきなひとには、変な顔、見せたくない……。
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