恋しくて、哀しくて
それから3日後。私は、圭太くんとテーブルを挟んで向き合っていた。



今日は、パスタランチ。ずっと行ってみたいと思っていたお店だ。



「イカとタラコのパスタ大盛りで!」



今日の圭太くんは、なんだか不機嫌だ。会った瞬間からそれは感じていた。今も、少し乱暴な物言いで、店員さんに注文をした。



「明太子と大葉の…」



「タラコと明太子、似てるやん!違うの、頼んだら?」



圭太くんに口を挟まれ、どちらかで悩んでいた、ささみと梅しそパスタを注文した。



「どうしたの?今日はやけに不機嫌だね…」



「不機嫌?」



圭太くんはジロッと私を見ると、水をひと口飲んだ。



「あの日から、いろいろ考えてん…」



「あの日って?」



「日曜日に、美咲さんの旦那さんを見た時!」



「それと…圭太くんの不機嫌…何の関係があるわけ?」



私がきょとんとしていると、圭太くんがはぁ~とため息をついた。



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