恋しくて、哀しくて
この場所で、平均1時間は電車を眺めている。学は楽しいかもしれないけれど、特別、電車に興味のない私は、早く帰りたいのが本音だ。



でも、子どものほんのささやかな願いくらい、叶えてやらなければ…と、ほぼ毎日、こうやって電車を眺めている。



その場所の近くには、近畿幸福鉄道の事務所がある。毎日、電車を眺める学のことを、覚えてくれている社員さんが、時々声をかけてくれることもあった。



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