落書きLetter 〜今日も君と机の上で〜
言われたのがこの言葉。

「残念ですが、息子さんの聴力は近いうちに無くなっていきます」

その一言に耳を疑ったけれど、
その一言は予想以上の破壊力で。

隣で親が泣いているのを見ているのも、
医者が深刻そうな顔をしてうつむいているのも、
俺に
現実を見ろ、と突き付けているみたいで。

ありえなかった。
信じたくなかった。

だから俺がした返事は、

「あーそうですか。」

とてつもなく他人事。

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