猿女の恋愛事情
「だって…冬馬くんはかっこいいし優しいし…わるぐちとか言わないもんっ。」
翔は大人っぽいけど悪口言うからこわい。
いつ自分も言われるのかなって考えるとすごく。
「確かにね…。冬馬はイイヤツだよね。柔道バカだけど!!!あいつこの前4年の子に好きって言われてたけど。」
「えええっ!?!?!?」
私は望の机に乗り出しどういうこと!?と望の肩を揺さぶった。
まあまあ落ち着いてと宥められてやっと元の位置に戻る。
「アイツは『好きとかよくわかんない。今は柔道だけでいい。』な~~んてかっこいいこと言ってたよ?」
望がおそらく冬馬に似せているのであろう低い声を出していった。
まあ私の場合勝手に冬馬の声にアフレコしちゃってるんだけどねっ
「んじゃあ私なんて全然眼中にないってことかあ。」
やっぱり遠いな。って胸がちくんとした。
「ってか!!!そんなことより望こそ理人と夫婦漫才してるけど実のところどうなの!?もう証拠は立ってるんだよ!!」
問い詰めるように再びさっきのような態勢になる。
「ほんっとみんなしてしつこいわね。なんとも思ってないわよ。あんなエロマセガキ。」
たしかに。と思いつつ、エロくはないけどマセガキは望もだと思うけどなって心の中でつぶやいた。