やばい、可愛すぎ。
教室に戻って高梨にあれこれ聞かれながら、俺は席に着いた。
何も考えないまま、時間だけが過ぎていく。
昼になって、もしかしたら白井がまた来てくれるんじゃないかって、
期待している自分にイラついて。
ぐるぐると、頭の中でいろんなことが回っていく。
目を閉じると思い出す光景は、いつも同じ。
一人で、ただ頬を伝う涙に気付かないまま───願い続ける、自分の小さな後ろ姿。
───きっと思い出して、くれる……そう、でしょう?
───また、皐月って呼んでくれる。待っていれば、耐えていれば、お母さんは……。
すっと、頭の中に浮かぶ光景が変わる。
白いカーテン、白い天井、白い床、白いベット。
そして、横たわる母親の姿。
自分の目の前にいるのは、あの優しいお母さんのはずなのに───