やばい、可愛すぎ。


「……ぁ……」



その、光景に一瞬、声が出なかった。


そう。



海のように透き通った空と───地上に、煌めく淡い星───



その光景は───私が、お父さんに言った───あの願い事と一緒で。


窓の外を見ながら、お父さんに話しかけた私。



───お父さんは、誕生日に一体どんなプレゼントをくれるの?



───ゆりはどんなことがしてほしい?




───ちじょうに光る、お星さまが見たいっっ!!



そうだ、私は───お父さんに、言った。


目の前に広がる、淡く光る星々は───ゆらゆらと優しく頬を撫でるそよ風に、揺らめいて。




「……っっ」




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