甘い誘惑～Sweet Refrain～

残業があるのは当然か。

自分が思っている以上に、彼の仕事は楽なものじゃないらしい。

あたしのところはと言うと、シフト制で早番と遅番に分けて仕事をしている。

早番は９時から５時まで、遅番は１１時から７時まで仕事だ。

そこにお昼休みが１時間、午前と午後に１０分ほどトイレ休憩が入る。

「あっ、もう戻らなくっちゃ」

腕時計で時間を確認すると、休憩時間はもう少しで終わるところだった。

急いでコーヒーを飲み干すと、空っぽになった缶をゴミ箱に入れた。

さて、と…あたしも仕事に戻らないと。

そう思いながら、あたしは自販機を後にした。