地獄で咲いた愛の花
「旦那と違って俺は血を好みやせんからね。そういった情報には耳を塞ぐようにしてや~す」
「ちっ、使えぬ狐だな」
舌打ちをする白露の横顔を見ながら、千尾丸は目を細めた。
「まあー、血を見たければもうすぐ見れやすかね~」
その言葉に白露は反応した。
「どういう意味だ?」
「俺が根城にしてるこの山の麓(フモト)の村で強姦事件がありやしてね~。被害にあった娘の親が、犯人を殺してやるーって騒いでるんですよ」
「ほう…。それは楽しそうだな。というよりも、千尾丸。そういった情報には耳を塞いでいたのではないのか?」
容赦ない指摘に千尾丸は動揺し、白露の周りをちょこまかと回った。