ニセモノ×初恋=??
―――そんなに気を遣わなくていいのに。

児玉くんの言葉が嬉しくて、でもそんなふうに真面目に考えてくれるのがちょっぴりおかしくて。

「ありがと。私も、児玉くんの力になれるように、お互い楽しめるようにがんばるね」

と言ったところで駅に着いた。

ホームに向かい、ほんの少しだけ待ち時間があったが、二人で話をしてると時間が過ぎるのは意外と早く感じた。

そのあと列車に乗って、途中の駅で児玉くんが降りると、あとはいつもどおり一人で帰る。

途中、児玉くんや美波ちゃんからメールが来たのを読んだり、返信したりしながら、ときどき児玉くんの優しいセリフを思い出して。

ニセモノの関係とはいえ、今まで恋愛とは程遠かった自分が、彼氏彼女としての関係を少し楽しんでいるのが不思議な感じがした。
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