ニセモノ×初恋=??
私の場合、職業体験は高齢者の施設に行った。

工場や幼稚園、スーパーなども選択肢にあったのだが、そのころ早めに病気でいなくなったお祖母ちゃんのことが頭によぎって、福祉の施設を見てみたくなったのだ。

その施設で看護や介護の仕事を見たりしていたのだが。

「まさか沙菜が、病院の相談員の人なんて興味をもつとは思わなかった~」

美波ちゃんも紙をカバンに入れる。

菜緒ちゃんも頷いて、

「まずそんな仕事があるなんて知らないしさ、よくそういうのに気付いたよね」

相変わらず紙をヒラヒラさせている。

「たまたま、だよ。施設に偶然、その人が来てなかったら、話を聞く機会もなかったもん」

その施設と同じ系列の病院から、たまたまそういった仕事の人が来ていて。

入所している高齢者の人と話をしている様子が、とても印象に残った。

思わずその人に話しかけると少し驚いていたが、すぐににこやかに応対してくれて、たくさん質問してしまったのだった。
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