ニセモノ×初恋=??
とにかく、変だ。

自分がおかしいのは自覚がある。

ふとした瞬間に、妙に児玉くんを意識してしまっている。

さっきも、近くにいただけなのに固まってしまったし。

今まで、こんなこと絶対になかったのに。

「……さん、各務さん?」

「はっ、はい!」

あんまりにもぼんやり考えていたせいで、児玉くんに呼ばれていたのに気付くのが遅れた。

しかも、

「いたっ!!」

電車の入口近くの壁に持たれていたので、勢いよく顔をあげたせいで、壁に後頭部をぶつけてしまう始末。

「大丈夫!?」

児玉くんが心配そうに覗きこんできたが、

「あー、大丈夫大丈夫!」

と、思わず顔を背ける。

―――……うぅ、なぜか不自然に反らしてしまった……。

自分の行動を後悔しつつ、またもとの方向に顔を向けると。

「なッ、なに!?」

児玉くんがじぃ~っと見つめたままだった。

「…………」

なぜか、黙ったまま見つめられ。

なんともばつの悪い感じで落ち着かない。

そして、急に伸ばされた児玉くんの手が、今度は止まることなく、私の頭に触れた。

「??」

その行動が何なのかわけがわからず、されるがままにしていると。

「髪、サラサラ……」

ポツリ、と児玉くんが呟いた。
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