ニセモノ×初恋=??
児玉くんだって、私に好きな人ができたらやめていいって言ってた。
だから、やめたいと言ったらやめさせてくれるはず。
児玉くんの言い分も聞かずに、勝手に気まずくなって、昨日避けまくったことも謝らないと。
そんなふうにいろいろ考えていたら。
「各務さん…」
児玉くんが帰ってきたらしく、声をかけてきた。
思わず私は突っ伏していた体を飛び起こした。
「ごっ、ごめん、寝てたんじゃないからね」
なぜか慌ててしまう。
そんな私を優しい目で児玉くんは見ていて。
「寝ててもよかったのに。今日、眠そうにしてたし」
と笑う。
「え、気づいてたの?」
「うん、かなりゆらゆらしてたし、途中、半目だったよ」
さらに楽しそうに笑われた。
「ぎゃー、まじ!?菜緒ちゃんには白目になってたって言われるし!白目だわ半目だわ、私ヤバイね…」
「大丈夫大丈夫。あんまり、まわりは気付いてないかもよ?」
頭を抱える私を見て、根拠のないフォローをしてくれる。
だが、ふと思ったのが。
「……児玉くんの方が斜めとはいえ前の席なのに、少し離れてるのによく気付いたなー…」
ということで。ふと口に出ていた。
「まっ、離れててもバレるくらいだったんだねー、ヤバイわ私……って……何その顔……」
ふと児玉くんを見ると。
なぜか少し顔が赤くて。
口許を手で隠していた。
「……児玉くん……?」
「…あ、いや……えーっと……そんな、ずっと見てたわけじゃないんだけど……いや、ちょこちょこ見てたのは事実なんだけど……」
なぜかしどろもどろで言われた。
「……………」
「……………」
そしておとずれる沈黙。