死神のレシピ
私はアントニーのお店の前に来ていた



ブラインドが閉められた窓からは薄明かりが漏れていた



お店の中に入る訳でもなく、私はただボーっと立ち尽くしていた



今日は忙しかったらしく、お店の看板は出したままだった



アントニー…



私が心配しても、どうしようもない事だって分かってる



分かってるけど…



突然、お店のドアが開いた



私はその場から逃げようとした



「ミーシャ。」



逃げようとした私をアントニーが呼び止める



「しばらく来ないから
心配してたんだよ。」



言葉の通り、心配した様子でアントニーはそう言った


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