死神のレシピ
私は大鎌を投げ捨ててダレルを抱きしめた



「そんな事するわけないじゃない!
私はただダレルに天国に行って
幸せになってほしいだけなの、!」



私の願いは一つ



この子には悲しい存在にはなってほしくない



ただ、それだけだ



「ねえ、お姉ちゃんは
どうして泣いてるの?」



自分でも気付かないうちに私は涙を流していた



だけど、そんな事に構ってられないくらい必死だったんだ



「人は死んだら天国に
行かないといけないの!

悲しいけど、それが運命なの!

運命には誰も逆らえないの
分かってダレル。」



「ママにはもう会えないの?」



「誰でも、いずれは天国に行くわ

ダレルは先に行って待ってるのよ

ダレルは良い子だから
出来るでしょ?」


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