復讐するはあたしにあり
僕は、飲みかけのホットコーヒーが入った紙コップをテーブルの上に置くと、その向かい側の
ソファーに座って、学内の噂に打ち興じている二人連れの女の子をチラッと見やった。

確かに、ここ一週間ほど響子さんと連絡がつかないのは事実だし、彼女が、熱愛していた彼氏
、北村一輝に、浮気されて、酷いしかたで捨てられたというのも、また事実だった。

しかし・・・。

だからといって、まさかあの響子さんが自殺を?

ただの噂にすぎないとは思うのだが・・・。

いちまつの不安を感じつつ、僕がそんな事を考えていると、突然、携帯のメール着信音が鳴っ
た。

あわてて、携帯を取り出し、確認する。

すると、それは、噂をすればなんとやら、その響子さんからのメールだった。

なんだ・・・。

僕は、思わず、苦笑いを浮かべながら、もう一度、チラッと女の子達の方を見やった。

まぁ、しょせん人の噂なんてこんなもんだろう。

そんな事を考えながら、さっそくそのメールを読み始める。
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