さがしモノ
どこに行こうか。
とくに行く場所ない。
どっか日当たりよくて人いないとことかないかなー
なんて考ながら廊下を歩いていると、
タッタッタ。
誰かが走ってくる。
パタパタパタハッ。
でも、わたしは足を止めなかった。
タッタッタ
「ハッハッ。あ…あのっ。待ってくださいっ」
ちょうど階段の前に来たあたりでわたしは呼び止めれる。
「なにー?どーしたのー?」
振り返った先にいるのは、転校生ちゃん。
逃げ切れたんだー。とは聞かないでおいた。
「え…えーと。どこに行くんですか?」
しどろもどろな喋り方に少しだけイラつきを覚えたが、そとには出さないようにした。
「んー。何処って言われてもなー。適当に歩いてたー。」
「そうなんですか…」
「ねー。それより、授業どうしたのー?」
「あっ!?そういえば何分からですか!?」
心底驚いた声を出す転校生ちゃん。
サボるつもりできたんじゃないの?って思ったけど、
転校生だから時間とかわかんないのか。って自己完結したから声に出さなかった。
「さぁー?それ、わたしも知りたかったんだよねー」
えっ?って転校生ちゃんがいった途端、
キーンコーンカーンコーン
授業開始を告げるチャイムが鳴った。