スノードームと恋の魔法
女の子の成長は早いんだって誰かが言ってた。
そういえば、もうあの時から1年も経ったのか。
でも、笑顔は変わらないんだな。
それがホッとする。
パチンと薪が弾ける音がして、僕は暖炉を振り向いた。
「前から、気になってたんだけど・・・」
ココアを飲んだら暑くなったのか、ミライちゃんは耳当てとマフラーを取って、キャメル色のコートを脱ぎ、隣の椅子の上にキレイに畳んだ。
マグカップを両手に持ったまま、大きな瞳が僕を覗き込む。
「もしかして、君って話すことが出来ない病気なの?」
ごくりと唾を飲み込んで、僕は目を丸くした。
・・・やっぱり気づかれてたんだ。
僕は首を横に振ると、
テーブルの上にあるスケッチブックに手を伸ばした。
普段、お爺さんとの会話に使っている必需品だ。
12色入りのクレヨンから黒を取り出し、白紙に書き込む。