スノードームと恋の魔法


僕にとって、約束なんて意味のないものだった。


未来に期待をした分だけ悲しみが増えることを、僕は身を持って知っていたはずなのに。


たぶん、もうミライちゃんに会うことはないだろう。


前向きな彼女には明るい未来が待っていて、僕はずっとここでくすぶっているままだ。


きっと、僕のことなんてそのうち忘れてしまうだろう。


彼女が最後に僕に伝えられなかった言葉は、良い風に解釈して、僕の心に留めておこう。




さようなら、ミライちゃん。


さようなら、僕の初恋。




ほぅと白い息を空に向かって吐くと、僕はお爺さんの待つ家に急いだ。







(第1話・おしまい)
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