スノードームと恋の魔法


真新しく降り積もった雪の草原は月の光を浴びて、結晶の粒を輝かせている。


さらりと吹いた風に積もった粉雪が舞う。


ボクは空を見上げた。


高い空の上で何匹ものトナカイが、大きなソリを引いていた。


ちらりとソリの陰から誰かがボクを覗き込む。


「メリークリスマス!」


あぁ、サンタクロースがお爺さんなんて嘘だ。


お兄さんがソリから身を乗り出して、ボクに手を振っている。


ボクもお兄さんに向かって地上から大きく手を振って答えた。


「メリークリスマス!」




もちろん、これはその日見たボクの夢の話だ。







(第2話・おしまい)




*子供の頃に子ギツネが手袋を買いにいく童話を読みました。

「人間は怖い生き物だから」とお母さんに、人間の手に変えてもらって子ギツネは買い物に出かけて行くのですが、うっかりキツネの手の方を出してしまいます。

優しい人間だったので、子ギツネは手袋を無事買うことができたというお話なのですが(ざっくりいうと)、そんなほっこりするお話をオマージュしてかいてみました(●´ω`●)



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