闇ノ雫

溢れる想い




そして、新選組は幕臣という名の幕府の直接の部下となった。


そのための宴を、今夜はやるらしい。




「芳乃?飲むだろ?」


「え、私はいいですよ」


「飲めよ~!もう二十過ぎただろ⁉」


「過ぎてませんから!」




隣では、いつもの如く原田さん達が騒いでいる。


原田さんは、小松に無理やり酒を飲ませようとしているが、小松はそれを全力で拒否していた。


まぁ、小松が飲むわけはないだろうと、内心で安心する。


……が。




「じゃ、じゃあ飲んでみます」


「おっしゃあっ、いけいけー!」




原田さんの推しに負けたのか、仕方なさそうに盃を受け取った小松。


こいつは何をやってんだ。



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