変わり者同盟
初め、久流君がカラスと友達だって言ったときには驚いたけど・・・

でも、今思うと、久流君とクロは似てる気もする。
優しくて、温かいんだ。


「かぁ」

クロの声にハッとすれば、クロは今、私のお弁当箱をちょんちょん突っついていた。


「・・・・・・食べたいの?」

「かぁ」


・・・・・・・・・・・・ハハハ。

クロって人の言葉分かるよね・・・
あと、やっぱり、久流君とクロって似てる・・・。


「はいはい。」

私は苦笑いしながらも、お弁当箱を開けた。

すると、クロがタコさんウィンナーめがけて突っ込んだ。


・・・・・・私の分、残るかな・・・。

一抹の不安を抱いたけれど、まぁいっかと思った。


どっちにせよ、今は食欲なんてないし。
食べるよりも、不安をどうにかすることが先決。


「クロ。
話、聞いてくれる?」


クロはチラッと私を見たけれど、すぐにまたお弁当に視線を戻した。

私は聞いてくれてる、ということにして、話し始めた。


「あのね、クロ。私、久流君が好きなんだ。

でもね、今日、すっごく可愛い女の子が久流君に告白するって言ってて、たぶん、もう、告白したと思うの。


私と久流君だと、全然つり合わないけど、その子と久流君ならすっごいつり合うんだ。

それでも、私、諦められないんだ。久流君のこと、好きなんだ。

だから、駄目もとで気持ち伝えようと思う。」


そこで言葉を切って、クロを見るも、クロは依然お弁当に夢中のご様子。

でも私は、続きを言葉にした。



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