変わり者同盟

目的達成

――瞬間。

ドクンと、心臓が鳴った。


・・・・・・やっぱり・・・すももちゃん、告白したんだ・・・。

なんて返事したの?
そう、聞きたいのに、聞きたくてたまらないのに、聞けない。


――ねぇ、久流君。

なんで・・・そんなこと、私に、言ったの?
なんで、今、そんなに真っ直ぐに私を見るの?

私は、なんて答えればいい?



「・・・・・・・・・・・・っ・・・・・・なん、て・・・なんて、返事、したの?」


途切れ途切れの、震えた情けない声だけど、聞けた。

でも――


「さあ?どうだろうな。」


――久流君は、答えてはくれなかった。

淡々とした声で、何を考えているか分からないポーカーフェイスで、私を見つめる。


私は・・・どうしたらいいんだろう・・・・・・。

不安が胸の中を覆いつくそうとしている。


嫌な予想ばかりが脳内に浮かぶ。

久流君、すももちゃんにOKしたのかな?
もう、すももちゃんと久流君、付き合うことになったのかな?


・・・・・・嫌、だよ・・・。

ぎゅぅっと目をつぶった時。


「かぁ」

クロの鳴き声が聞こえた。


目を開ければ、木の枝にとまっているクロと、目が合った。

澄んだ瞳が、私に問いかけてくる。


“ねぇ、伝えるんじゃないの?伝えたいんじゃないの?”




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