変わり者同盟
私の妄想だとは思う。


だけど、それは確かにさっき私が言っていたことで、私は気持ちを決めたはずだった。



そこまで思い出せば、思いが溢れてきて、唇から、言葉がこぼれた。




「・・・・・・嫌・・・嫌だよ・・・・・・・・・

すももちゃんと付き合うとか、嫌だよっ・・・・・・」




何の脈絡のない、震えてかすれた小さな声。


それでも、私にはそれが精一杯で。








「・・・好き、なの・・・・・・。私、久流君のことが、好きなの・・・

久流君の・・・隣にいたいよっ・・・・・・。」





気が付けば、久流君の制服の裾を、ぎゅぅっと握り締めていた。



視界がぼやける。

でも、ぎゅぅっと唇を噛み締めて、涙をこぼすまいと頑張る。



だって、もうすでに、久流君を困らせてるもん・・・。


泣いて、更に困らせたくなんてない!



久流君の顔を見ることなんてできずに、私が俯いていると。



「・・・・・・・・・それ、本当か?」


信じられない、というような、久流君の声が聞こえた。




< 124 / 140 >

この作品をシェア

pagetop