変わり者同盟
――そして・・・これまでのことをひとしきり喋り終われば。


「・・・・・・冬香、いいのか?」

「え、な、何が?」


眉をひそめた久流君の言葉に、私は首を傾げる。


「簡単に許して、いいのかよ?」

真っ直ぐな瞳と言葉に、私は思わず微笑んだ。


「いいんだ。

だって、言いなりになってたのは私が弱虫だからでもあったんだし。

それに。私は、3人と本当の友達になりたいと思ったから・・・。

温かな繋がりをもちたいと思ったから・・・。」


「そうか・・・。じゃあ、いいんだけど。

でも、俺が断った後、宮部が言ったんだ。

『冬香にあたしに告白されたって、言って。
それで、冬香に振ったかどうか聞かれても、答えないで。』って。

これって、今思うと、意地悪じゃないのか?」



すももちゃんが・・・?

私は、その言葉を聞いて、すぐに首を振った。



「違う・・・違うよ・・・。
きっとすももちゃんは、試したんだよ、私のこと。」


本当に好きなのか。
本当に勇気を出せるのか。
本当に伝えられるのか。


「すももちゃんは・・・久流君のことが好きだったから・・・きっと、気になったんだよ・・・・・・。」


自分の好きな人の隣にいる子が、伝える勇気もない子だったら、嫌だよね。

ましてや、好きじゃないのに隣にいるなんて、考えたくもないよね。


自分本位だけど、自分の認めた子に、隣にいてほしいよね。

そういう、ものだよね。


すももちゃん・・・私、すももちゃんに認められた?



< 130 / 140 >

この作品をシェア

pagetop