変わり者同盟
・・・・・・なんて。

きっと、まだまだだよね。


でも、これからちょっとずつでも、強くなっていくから。

久流君の隣にいて、つり合うような強い子になっていくから。


頑張るから・・・隣にいることを、許して?




「冬香。」


久流君の言葉に、私は現実に戻る。


「何?」

「いや・・・やっぱり、冬香だなと思って。」

「へ?」


やっぱり冬香だな?


首を傾げれば、久流君はフッと微笑んだ。



「自分の良いところ、に、全然気付いてないんだな。」

「???
どういうこと?」


頭の中にハテナマークを浮かばせていると、ぐいっと久流君に腕を引っ張られた。


すぽっと久流君の腕の中に入ってしまった私は、またもや体温が急上昇。


そんな私にお構いなく・・・というより、気付かずに、久流君は面白そうに言った。


「こっちの話。」

「抱きしめる意味は一体どこに・・・。」

「好きだなーって思ったから。」

「え、えぇっ///」


「かぁー!!!」


あぁ!!!また無視されたって、クロが鳴いてるよ!




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