This is us -2
私はバイト先を飛び出した。
パートさんが何か言っていたけれど全く耳に入らない。
ただ夢中で、病院を目指した。
結城くん、結城くん…
結城くんの名を、心の中で繰り返し叫ぶ。
雨が容赦なく私を濡らして。
傘も持たずに出たことに今更気付いた。
「さとり!!」
病院の入り口で優花が私を待っていて。
「どうして…傘は?」
そのまま優花に抱きついて、涙が込み上げる。
「さっき手術が終わったの…」
何も、何も考えられない。
「大丈夫だよ。意識がまだ戻ってないけど…命に別状はないって」
結城くん…
結城くん…
私…
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