俺達の同棲生活!?
王子様?ドS様?
「フワァ~!!」
私は大きくあくびをした。
今は教室。
昨日のことがあって少し南君と会いづらいから早めに登校してきた。
「ほら、日菜。お嬢様なのにみっともないぞ。」
そう言う私の前の席の女の子は白村あゆ(しろむらあゆ)。
私がこの学校に入って初めてできた友達。
美人で頼りがいのあるお姉さんって感じ。
私の憧れでもある。
「ゴメン、ゴメン。だって今あゆと私しかいないしいっかなぁ、みたいな?」
「よくない。まぁ確かに皆“王子様のお迎え”に行ってていないけどさぁ。」
「よくやるよね......」
“王子様のお迎え”とは名の通りこの学園の王子様を校門で待ち伏せするという何とも面倒くさい事で、もちろんその王子様とは南君。
そしてこの学校のもう一人の王子様、西城颯馬(さいじょうそうま)
西城君も南君と同じくらいの人気で西城グループと呼ばれる大手企業の御曹司。
「でも、よく毎朝毎朝やるね。」
私は苦笑いしながらいった。
「まぁ。モテるのも罪?ってやつ?でも、皆叶わないのによくやるよ。」
「え?」
「まさか、日菜知らないの?『南涼介は女嫌い』これ、みんな知ってるよ。」
「女...嫌い......」
だから最初あんなに素っ気なかったんだ......
「でも、1人だけ平気な人がいるんだって。」
「えっ?それって誰?......」
「キャーーーーー!!!!」
私が聞こうとすると窓の外から歓声があがった。