恋の扉を開けて
γ.カフェ依存
「皆、聞いてくれ。今日はルリルのフォローに徹してもらいたい。相当な混雑が予想される。覚悟をしておくように。シャロルは皆をまとめろ。まめに時間をチェックするんだ。過去最高記録になるかもしれない。大袈裟に言うとサイン会の握手で終わるようなもんだ。流れ作業になってもそれに流されるなよ。アイナとエミィはルリルの両脇を固めるんだ、いいな。サリナとメグはエントランスでさばくんだ、わかったな。戦場でキャラを活かせ。期待している。以上だ。」

「今朝の専務、かっこいいね。」

「うん、惚れ直しちゃうよね。」

「私、絶対ここから離れないわ。」

「私も。ダブル・シルクは私達のパラダイスでもあるのよ。皆頑張りましょうね!」

「イェ~ィ!」

ドリンクカウンター内のメイドも増員されていた。

ビルの下には開店1時間前よりももっとずっと前から行列になっていた。

ビリーが驚いたのも無理はなかった。

長い一日が始まった。

専務の予想通り店のスペースではさばき切れないほどの客でカウンターもパンクしそうだった。

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