恋の扉を開けて
毎週俺に抱けと言うのか。

ダメだ。

今はこれ以上考えられない。

「ルリル、明日は朝早いんだろう?もう帰った方がいい。金曜の夜、会社が終わったらここに来てくれ。話しをしたい。」

「わかりました。残業はありませんので、夜6時にまいります。」

「服を着て、風邪を引かれたら困るよ。」

「はい。」

「専務のご自宅はお近くですか?」

「俺は恵比寿だ。君は目黒だったな。支度できたら車で送ろう。」

「ありがとうございます。」

車中、沈黙が続いた。

なぜならルリルは助手席ですっかり眠り込んでしまったからだ。

この土日の疲れが一気に出たはずだ。

俺に抱かれて気絶するまでやったんだ。

一体どういう頭をしているんだろうか。

俺には理解できなかった。

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