白姫*

私の、闇




私はそれが苦しくて苦しくて


仕方がなかった












叶「ま、私はもう帰ろうかな

 
  それより、みっっちり





  しごく人がいるから」


私は陸にニッコリと…ニッタリと笑った






このとき、陸の顔が青かったのは


言うまでもない





ーーーーーー…………



そして、私の部屋に至る



叶「…で、私殺さなかったっけ?」


そう疑問を向けたのは沙之に


沙「ま、ほんとうならな」



え?







叶「ほんとうなら?」









沙「なんで、

  その肩がまだ痛むと思う?」



私の

半袖からはみ出している包帯を指さされる



叶「‥放っていたから…?」



沙「馬鹿野郎。


  なんで放っておくんだよ















  俺らの頸動脈はそこらへんだ」




叶「は?」




沙「俺らはすこし特殊なんだ



  心臓は少し中央に寄っている


  首の頸動脈は後ろの方に隠すようにある


  足の腱なんかは2つに分かれてる」





叶「なにそれ」






沙「まぁ、




  俺と叶恵は一種の障害者だよ」












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