∞妄想世界∞
「ねえ、トーコさん。
 トーコさんはくれないの?

 俺が一番欲しいチョコレート」


垂れた犬耳が見えそうなくらいキュンとする顔で、大樹くんが覗き込んでくる。


「えっ! や。だからっ」

あるよ? 本当はあげたいよ? チョコレート。

でも。

久々に作った私の力作は、大樹くんのお眼鏡には適わないかもしれない。

「チョコレート……は、あるんだけど」

諦め半分に口を開く。
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