*約束期限*

*真衣side*


明日から使う課題を取りに行くため、誰もいない廊下を歩いてます…。


「…1点くらい、見逃してよぉ」


ほんとに惜しいと思う。

おっきいため息をついて、角を曲がる――。


「あっ」


その先にいたのは、


「桜庭くん…」


あたしの声に気づいたのか、後ろを振り返る。

慌てて口を塞ぐが、もう遅い。


「楠木っ」


走って近づいてくる。

あの光景が思い浮かんで、気まずさに目を泳がす。


「俺、お前に話ある」

「…あたしはないよ」


これ以上、勝手に期待しちゃうのは嫌…

好きでいるのも辛い。


「明日4時、学校から一番近い海岸に」

「・・・」

「待ってるから」


力強い声に、顔をあげる。

桜庭くんの目があたしを見つめる。


「ずっと待ってる」


そう言うと、桜庭くんはあたしの横を通り過ぎた。




話って、なんなの。

期待させといて、裏切って…。

全然わかんないよ。


…なのに


ドキドキしちゃってる自分が嫌。



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