ご懐妊‼ 新装版
部長が車窓を眺めながら言った。


「日笠さんとですか?」


「他にいないだろう」


「さっき、ごはん食べながら色々話せたんです。口下手だって本人言ってましたけど、頑張って馴染もうとしてるのか、結構自分から喋ってくれて」


「……ああ」


「あんな武骨な感じですけど、笑うと親しみ安いんですよ。可愛い顔してるっていうか。
夢子ちゃんなんか、明らかに態度変わってましたもんね。方向一緒みたいだし、今も話ながら帰ってるんじゃないですか?」


「山内はいい。おまえは……」


そこまで言いかけて、部長は話をやめてしまった。


私は頭の中がハテナでいっぱいになってしまう。
なんのこっちゃ。
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