ご懐妊‼ 新装版
最寄り駅で降りても部長はだんまり。
私の前をさっさと歩いて行ってしまう。


「あ!ゼンさん待って!パンと牛乳切れてるんで、コンビニ寄ってもいいですか?」


私が声を張り上げると、ようやく歩調をゆるめ、駅前のコンビニへ。

なんなんだ。
と思いつつ、後を追う私。

カゴに目当てのものを入れ、ついついスイーツコーナーで立ち止まる。
いえいえ、今夜なんて食べませんよ。

でも、明日の朝なら、
罪が軽いような……。


「ゼンさん、プリン買いませんか?私、明日食べようと思うんですけど」


ひとりで買うのも何なので声をかけてみるけれど、部長は首を横に振るだけだ。


なんだよ!
感じ悪いなぁ!
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