カワイイ系の男の子にはご注意を!?


良いなぁ、付き合ってるのかな。

俺もユナちゃんと帰りたい。

でも、周りから見たら俺も今そんな感じか…。


「___は…?」

「ん?どうしたのー?」


ちょっと待って___


「あれー?ユナちゃんと、ハル君じゃない?」

「……」

「きゃー!手繋いで走って行っちゃったよ!?え、あの2人って付き合ってたの?」


え…______

なんで、え、嘘…。

何が起きたのか理解ができずにフリーズする俺。

え、もしかして付き合ってる…?

いつから…、ちょっと待って頭が追いつかない。


「みつる?どしたー?」

「…なんでもない。ちょっとごめん、用事思い出した…先帰る、ね」

「えっ、ちょっ」

菜緒から呼び止められたが声が全然頭に入ってこなかった。

それからの帰り道は覚えていない。

気づいたら部屋にいてベッドに倒れていた。


「______マジかよ…」


色々言い訳にして行動しなかった自分の責任。

チャンスは自分から作ろうと思えばいくらでも作れたはずだ。


「何この気持ち…」


心の中をえぐられたような喪失感と痛み。


「はっ、…きっつー…____」


何もできなかったなぁー…。

心の中が空っぽになったみたいに何も感じなくなった。


「あー、そっか。これがか…」


中学からずっとこの気持ちに蓋をして、ずっと忘れてた。

俺、いつの間にか好きになってたんだ。


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