君の存在

ロケットの自分

「ねぇ、デビル?あの子いったい何者なの?」

フラワーは俺の顔を覗きこんだ。
その瞳はいつもの元気な色ではなく、少し雲がかかったようだった。

「しらね。俺もあんな奴知らないんだよ。」

「ホントに?」

ふと、顔を上げると涙ぐむフラワーにぎょっとした。

「なんでお前が泣きそうになってんだよ。」

「だって…」と、泣き始めたフラワーを俺は背中をさすってあやしていた。
しばらくして泣き止んだフラワーを外に出し、
再びロケットとにらみ合ってた。

昔の自分の写真には、
たくさんのひまわりに囲まれて幸せそうに笑う自分が見えた。
見覚えがある。その確信はあったのだが、どこなのか
見当もつかなかった。

「あぁ、わけわかんねー。もう今日は寝るか。」



「いい?このロケットの中の写真を見たらいつもママを思い出してね。」

「うん!」


【ppp…ppp…】

「…。」
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