シャッフル
「彼女が奏でる音楽が俺は好きなんだ。演奏だけとか彼女自身が好きだからとかじゃない」

「……そう……」

 紗代里は小さくそう言うとフッと笑った。

「変なこと聞いてごめんね。今度の休み遊びに来てよ。遠也の好きな曲弾いてあげるわ」

「あ、ああ」

 何が知りたかったのだろうか……。


 紗代里は何故急に変なことを言い出したのか……。

 何処から何を聞いていいのか分からず、意図した紗代里の考えはわからぬままアパートを出た――――――――――――
―――――――
 
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