シークレットプリンセス〜芦川凪編〜








「っ…。」










「おもしれぇ…。
世間を知らない庶民オンナはこんな綺麗事言えるなんてな。
いいか。
俺は地位と名誉と金。
それだけでなんでも手に入れてきた。
オンナも何もかもな。」







「そんなの…「悲しい…。とか言うのか?」






芦川さんは
悲しそうな表情を見せる。






「世の中は
残酷なほど悲しいものなんだよ!
覚えておけ!
金と地位と名誉さえあればなんだって手に入る!
お前だってそうなんだろ?
俺の中身なんて見てくれねーんだろ?!」






「芦川さん…!
私は…。」






芦川さんの
中身を見ています。
そう言おうとしたら…。
目の前に芦川さんの顔。
そして…。
唇にあたる芦川の唇。
周りの騒がしいパーティーの声が
聞こえなくなるくらい驚いている。








「っ…!」











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