私の彼氏は他校生。
そんな会話を聖也としていたら
ある人物が目に入ってきた。



そいつは私が世界で一番嫌いなやつ。

世界で一番会いたくないやつ。



幸い、そいつは私に気づかずに
どこかへ消えていった。





「麻由、どうした?」





ガクガク震える私の手を聖也がさっき
よりも力をこめて尋ねる。


話したくない。今はまだ。



「ううん、ゴメンね」





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