ため息をついた日
優愛はどっちへ行ったんだろう。
当たり前だが、どちらを見ても優愛の姿は見えない。
出ていってから、もう30分以上経っていた。
きっと駅の方だ。
ただの勘だったけど、何故か確信めいたものがある。
けれど駅前にも、改札口付近にも優愛の姿はなかった。
少し先にある本屋かもしれないと思い、そこに向かう。
途中で、以前は二人でもよく来ていたカフェの前を通った。
(最近は来ていないって言ってたしなぁ。)
そう思いながらも、外から中の様子をうかがうが、優愛は見当たらなかった。けれど何故か感じる違和感。
(それでもいないんだから、やっぱり本屋だろ!)
程近い本屋に駆け込むように入って行った。それほど広くない店内は、あっという間に一周出来てしまう。優愛はいなかった。
読みが外れたことに落胆していると、『女心を理解しない男』の文字に目がとまった。どうやら女性誌の"ダメ恋愛特集"らしい。表紙に書かれたそれはとても小さかったのに、よく気付いたなと思う。
(いや、理解はしたいんだよな。出来ていないだけで。)
それもどうかと思うが、とりあえず気分を持ち直してもう一度店内を見渡す。
(何度見てもいないよな…。)
他を探そうと書店を後にしようとしたとき、レジの横の雑誌が妙に引っかかった。
(隠れ家レストラン?隠れ家…。隠れ…?……!)
「あぁっ!」
うっかり大声を出してしまい、逃げるように店を出た。
当たり前だが、どちらを見ても優愛の姿は見えない。
出ていってから、もう30分以上経っていた。
きっと駅の方だ。
ただの勘だったけど、何故か確信めいたものがある。
けれど駅前にも、改札口付近にも優愛の姿はなかった。
少し先にある本屋かもしれないと思い、そこに向かう。
途中で、以前は二人でもよく来ていたカフェの前を通った。
(最近は来ていないって言ってたしなぁ。)
そう思いながらも、外から中の様子をうかがうが、優愛は見当たらなかった。けれど何故か感じる違和感。
(それでもいないんだから、やっぱり本屋だろ!)
程近い本屋に駆け込むように入って行った。それほど広くない店内は、あっという間に一周出来てしまう。優愛はいなかった。
読みが外れたことに落胆していると、『女心を理解しない男』の文字に目がとまった。どうやら女性誌の"ダメ恋愛特集"らしい。表紙に書かれたそれはとても小さかったのに、よく気付いたなと思う。
(いや、理解はしたいんだよな。出来ていないだけで。)
それもどうかと思うが、とりあえず気分を持ち直してもう一度店内を見渡す。
(何度見てもいないよな…。)
他を探そうと書店を後にしようとしたとき、レジの横の雑誌が妙に引っかかった。
(隠れ家レストラン?隠れ家…。隠れ…?……!)
「あぁっ!」
うっかり大声を出してしまい、逃げるように店を出た。