ぼ、僕に女装の趣味なんてありませんっ!!
それに、会社は兄貴が継ぐし。
だから僕はどんな仕事をしようと自由。
と言うか、もう働いてる。結構有名なデザイナー『rei』として。
残りの生徒の自己紹介が終わった時にはもう、帰る時間になっていた。
3時間授業って、案外短いものだな。
「はい。それじゃあさようなら。」
大塚先生はそれだけ言うと足早に出ていった。
「ねぇ、零ちゃん。今日友達になったばかりで悪いんだけど、零ちゃんのお家行かせてっ!」
「え、なんで?」
「零ちゃんのお父様って飯阪財閥と並ぶ大手の社長でしょ?
前から霧切財閥のオリジナルブランド『kery』が気になっててさー。
ね、お願い!」
『kery』って僕が立ち上げたブランドだよ。
まぁ別に言わなくてもいいよね。
「うんいいよ。」
僕がそう言いながら靴箱を開けた時だった。
パサッ
1枚の手紙が落ちたのだ。
なんだろ。
ハートのシールが貼ってある…
「それ、なに?」
「分かんないけどハートのシールが貼ってある。」
「それって…」
初音ちゃんが目をキラキラさせながら言った一言に、僕は次の瞬間驚きすぎて固まった。