鉄の救世主Ⅳ(くろがねのメシアⅣ)
「……」

折角自分の狙撃の腕が活かせると思ったのに、出番はジェフにとられる形になった。

コートニーは無言のまま、無表情の顔にほんの僅かな不満を浮かべる。

相当観察力のある者でなければ分からない程度の、微々たる変化だったが。

それを見分けられたのか。

「そんなに拗ねるな」

マットがコートニーの肩を叩く。

「お前にもちゃんと後から仕事はしてもらう…別にお前の腕を信用していない訳じゃないんだ」

「拗ねてなんていないの…」

言う割にはプイとそっぽを向くコートニー。

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