鉄の救世主Ⅳ(くろがねのメシアⅣ)
「好き勝手言うな!」

マットが身を起こしてM16A2を撃つものの、5.56ミリ弾は全く通用しない。

弾は元帥の体に命中し、流血をもたらしてはいるものの、ダメージとして認識していないようだった。

文字通り、血は出ても蚊に刺された程度のものか。

「憐れだな、兵士というものは」

元帥はマットの腹を蹴り上げる!

宙を舞い、嘔吐するマット。

「勝てぬ、死ぬと分かっていても、訓練で刷り込まれている以上、抵抗もしてしまうし戦ってしまう」

床に倒れたマットを踏みつけ、元帥は緩み切った笑みを浮かべた。

「しかしナノマシン兵器さえあれば、お前達のような無駄な努力を積み重ねた、憐れな兵士はもう生み出さなくてよくなる」

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