歌姫桜華


「…姫になれ、そういうことでしょ?」


 私が、和也に聞いた。



「……簡単に言えば、そういうことだ」





「だったら、尚更嫌!!!」






 甲羅姫……。


 それは、甲羅が守る姫。




 そして、姫は狙われやすい。

 いわゆる、“弱点”。




 守られる、なんて嫌。


 自分の身くらい、自分で守れる。



 仮にも私は、世界NO.1の族・龍華の元総長だよ!?



 姫なんて、ガラじゃないし。




 それに、私は本当は……あなたたちと関わりたくないの。



< 52 / 830 >

この作品をシェア

pagetop