歌姫桜華




 人を殺めといて……


 もう、族には入れない。



 入っちゃいけない。






「私は、……あなたたちみたいな族と関係ある人とは、関わりたくないのっ。
 ……ごめんなさい」





 私は、屋上から飛んだ。


 地面へと。




「「「「「!?」」」」」



 五人は驚いて、下を見た。


 私は五人の顔を見上げ、「…ごめん」と口パクで言った。




 そして、逃げた。




 また、逃げたんだ。



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