ハート交換
「あのさ、なみか・・・」



「そろそろ帰ろうか?」



「えっ?」



「テスト近いし森本君も部活とバイトで疲れたでしょ。行こう!」


そう言って、わたしは砂浜から立ち上がり砂をパタパタたたき落とす。



「あの・・・・」



晃は何か言いたげな表情をしている。



「行こう!」



私は、砂浜に座っている晃に手を差し出した。



ずっとこうしていたい。ずっとこうして海を二人で眺めていたい。でも、それは無理。



きっと誰かに呼び出されたのだろう。彼は忙しい人だし人気があるから。



『また、そうやって勝手に決めつける。』



晃の心の声が聞こえてきた。



「いいのよ本当に。私は十分楽しい時間を過ごせたわ。晃、ありがとう。」



なみかは、心の中にいる晃に素直な気持ちでお礼を言った。



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