ハート交換
そんなことない。君のそういう所に俺と修一は惹かれているのだから、そんなこと言うなよ。




俺はクチビルをキュッと噛んだ。





なみか。


俺は君が好きだ。



自分の気持ちにずっと嘘をついていたけど、もう無理みたい。




聞こえてるだろう。なみか・・・君のこと心から愛してる。



だけど今は。



今は、まだ伝えることは出来ない。俺達が元に戻ったら必ず、必ず伝えるからな。




それまで待っててくれよ。



俺は心の中で何度も呪文を唱えるように繰り返した。




心の底から、じんわりと熱を帯びるように胸があつくなっていく。



『その時が来るまで、ずっと待ってるから。』




なみかの心の声が聞こえてきた。




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