ハート交換
「晃――――!!待って!」



突然、会場内に大きな叫び声が木霊して聞こえてきた。




あれはまさか・・・



今、邪魔されてしまうともう二度とチャンスはないだろう。



俺は、深く深呼吸して遂に合わせ鏡の真ん中に立ってしまった。





ドタドタドタ



遅れてすぐなみかと小川さんの姿があの角から見えた。



俺はもしかしてラッキーなのかもしれない。


そう思った。



死ぬ、最後の瞬間に大好きな人の顔が見れたのだから。





俺は目を閉じた。





体にあの痛みが走ってきたからである。





この痛み・・・俺は覚えている。




あの白い手が心臓を掴んだに違いない。






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