甘く寄り添って
「好きです。自分の想いに気づくのに時間がかかってしまったのです。」

「そうか。ところで明日ピーターが来日する。彼に会いたい?」

「ピーターが来るの?会いたいです。」

「アポを取ってあげよう。彼もハードスケジュールだから。」

「ありがとうございます。」

「今の君は僕と薫の間で板ばさみになってしまった。ちゃんと考えるから少し待ってほしい。」

「時下さん、私の一方的な想いでご迷惑をおかけしてすみません。私は薫先生の仕事を辞めたいと思っています。その後は派遣で仕事を見つけます。昨夜はありがとうございました。とても満たされて嬉しかったです。」

「悠、僕とフランスへ行かないか?」

「フランスですか?急になぜですか?」

「欧州を回ってみたいんだ。休暇ではなく資料集めってところだ。薫の方が整理できたら後から来ればいい。君の仏語力に頼ってしまうがそれだけじゃない。上手く言えないがどうしたいかは自分で決めるんだ、いいね?」

「はい。」

私は肩の力を抜くことができた。

これからは今までにない変化が私を待っていた。

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